FPSO/FSOの概要
FPSO/FSOは固定式のプラットフォームに代わる新しい海洋油田生産方式として、1970年代から使用されるようになった技術です。
FPSO
FPSO(Floating Production, Storage and Offloading system: 浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)は、洋上で石油・ガスを生産し、生産した原油を設備内のタンクに貯蔵して、直接輸送タンカーへの積出を行う設備です。FPSOは浮体式の海洋石油・ガス生産設備の6割以上を占める最もポピュラーな生産設備で、現在世界で約130基のFPSOが稼動しています。
FSO
FSO(Floating Storage and Offloading system: 浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備)は、石油・ガスの生産を行なう設備を持たない、洋上での貯蔵・積出専用の設備です。FSOは生産設備(固定式の生産設備、TLPのような貯蔵設備を持たない浮体式の生産設備、あるいは陸上の生産設備)で生産された原油を受け入れて設備内のタンクに貯蔵し、輸送タンカーへ積出を行う設備です。現在世界で約90基のFSOが稼動しています。

なぜFPSOなのか?
固定式プラットフォームと比較してFPSOには以下のようなメリットがあり、海洋での石油生産の主流になっています。
| FPSO | 固定式プラットフォーム | |
|---|---|---|
| 水深 | あらゆる水深に適用可能 | 300mが限界 |
| 海象条件 | 厳しい海象条件に対応 | 海象条件に比例してコストが高くなる |
| パイプライン | 遠隔、離岸、既存の施設から離れた油田の開発(パイプラインが不要) | パイプラインが必要 |
| 生産開始までの期間 | 海洋での工事が少なく早期生産開始が可能 | 海洋での工事が多いため生産開始に時間がかかる |
| 設備の移動、再利用 | 設備の移動、再利用が可能 | 設備のリサイクルは不可能、撤去には莫大なコストがかかる |