生産設備

生産設備(Production Facility)はプロセス(Process)、トップサイド(Topside)などとも呼ばれ、油処理設備、ガス処理設備(ガスを油層に再圧入するためのガス・コンプレッサー等)、水処理設備、発電設備、コントロール・システムを主要な機器として船上に設置されます。

海底の井戸元から生産されるフルイド(Fluid)と呼ばれる油層流体は、通常ガスや水その他の不純物を含んでいるため、プロダクション・セパレーター(油層流体セパレーター)と呼ばれる圧力容器で、原油、ガス、随伴水等に分離します。分離された原油は船腹の貯油タンクに貯蔵され、定期的に配船される輸送タンカーに積み出されます。

原油産出に伴って排出されるガス(随伴ガス、大半はメタン)は、原油と分離された後、海底パイプラインで陸上へ輸送されたり、FPSO上でボイラー燃料やガスエンジン燃料として利用される他、二次回収(EOR: Enhanced Oil Recovery)用または環境保護対策として坑井内や油層に再圧入されます。焼却処理されるケースが大半だった余剰ガスについても、有効利用するための技術の研究・開発が進められています。

操業中のFPSOの生産設備
FPSOで生産された原油を輸送タンカー(前方)に積み出す様子

分離されたガスは、海底パイプラインで陸上へ輸送されたり、FPSOのボイラー燃料やガスエンジン燃料として利用される他、二次回収(EOR: Enhanced Oil Recovery)用または環境保護対策として坑井内や油層に再圧入されます。余剰ガスは焼却処理されるケースが大半でしたが、当社はGTLプラントをFPSO上に搭載して随伴ガスを液化して利用する技術の開発を進めています。