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2019年のニュース

オーストラリア沖合バロッサ鉱区向け大型ガスFPSO受注

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2019年10月30日

三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:香西勇治)は、スーパーメジャーの1社であるConocoPhillips Company(コノコフィリップス社)より、同社子会社を通じて、オーストラリア沖合Barossa(バロッサ)鉱区向け大型ガスFPSO (Floating Production, Storage & Offloading system:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の建造プロジェクトを受注しました。当社は、本FPSOの設計から機器購入、建造、据付までの一括工事を請け負い、2023 年に客先への引き渡しを行う予定です。

バロッサ鉱区は、コノコフィリップス社がオペレーターを務める海洋ガス田であり、ガス及びガスに随伴するコンデンセート(極めて軽質の原油)の生産が計画されています。

日量600百万立方フィート超のガス生産能力及び最大65万バレルのコンデンセート貯蔵能力を持つ本FPSOは、当社米国子会社のSOFEC社が設計・建造するInternal Turret(インターナル・タレット)と呼ばれる係留設備で、オーストラリア・ダーウィンの北方沖合約300km、水深約260mの海上に係留されます。本FPSOで生産されたガスは、海底パイプラインを通じて陸に送られ、ダーウィンLNG(液化天然ガス)プラントにて液化され、また、コンデンセートは、船体のタンクに貯蔵され、定期的に配船される輸送タンカーに積み出されることになります。

当社は既に、海洋ガス田向けの所謂「ガスFPSO」の設計・建造経験を有していますが、本FPSOは、その中でも最大のガス生産能力を持つ設備となります。

また、本FPSOは、当社が開発した次世代FPSO用新造船体を初めて適用するプロジェクトとなります。広い甲板面積を主な特長とする船体の採用により、本FPSOに要求される非常に高いガス生産能力により複雑で大型になったトップサイド(搭載する生産設備)への対応が可能になりました。当社は、多種多様な海底油田やガス田の条件や顧客である石油会社の定める仕様要求により柔軟に対応するために「MODEC NOAH」及び「M350」という2つの次世代FPSO用新造船体を開発してきましたが、本FPSOには、中国船舶重工集団公司(CSIC)傘下で最新鋭の造船設備及び技術を有する大連船舶重工集団有限公司(DSIC)と共同開発した「M350」が採用されます。

さらに、本FPSOに搭載される発電設備には、FPSOで一般的に採用されるガスタービン発電方式の代りに、蒸気タービン発電方式を採用することで、当社はFPSOの操業時における二酸化炭素排出量削減にも寄与していきます。

バロッサ鉱区向けFPSOについては、2018年6月から当社を含む2グループがFEED(Front End Engineering Design:基本設計)業務を遂行してきましたが、最終的には当社の基本設計の技術的優位性及び経済性が評価され、当社が実基の設計から据付までの一括工事受注する結果となりました。

また、1998年に、当社のオーストラリア向けとして初のFPSOを稼働開始させて以来、当社は本FPSOを含め計6基のFPSOを受注しており、当社が特に競争力を発揮しているブラジルに並びオーストラリアは当社にとって最も重要な市場のひとつとなっています。

当社は、2018年を初年度とする3ヶ年の「中期経営計画2020」において、中長期的なエネルギー需要の展望から天然ガス需要の伸びに新たなビジネスチャンスがあると認識し、事業ポートフォリオの最適化、及び更なる企業価値の向上を目指し、ガスマーケットへの本格参入を戦略の一つとして進めてきました。本FPSOの受注は、この戦略を具体的に実現する成果であります。

今後も当社は、FPSO業界における地位をより強固なものにすると共に、エネルギー産業の発展に寄与してまいります。

バロッサ鉱区向け大型ガスFPSOの完成予想イラスト

バロッサ鉱区向け大型ガスFPSOの完成予想イラスト