世界を舞台に働くエンジニアとしての具体的なイメージを持てたことも入社を決めた一因となりました。

エンジニア(マリンプロセス)

2017年4月入社
新卒採用
京都大学大学院 工学研究科 マイクロエンジニアリング専攻
シンガポール駐在

これまでのキャリア

2017.04 - 2020.08 技術部 機械グループ
  • 既存FPSO改修業務サポート
  • FSR-Powerコンセプトスタディ
  • 洋上修繕プロジェクト
  • 出張先:ブラジル
2020.03 - 現在 シンガポール駐在
  • 新規FPSO EPCIプロジェクト

MODECを選んだ理由 ㎛スケールから巨大建造物の世界へ

大学では機械工学を学び、大学院ではマイクロエンジニアリングという応用物理の分野で、マイクロメートル領域の流体制御に関する研究をしていました。顕微鏡で覗くミクロの世界も性に合っていましたが、就職活動中は一度世界を広げて見てみようと何社かインターンシップに参加し、うち一社の機器の納入先であったMODECをそこで初めて知りました。これがきっかけでプラント業界に興味を持ち始め、その後、説明会や座談会に参加するうちにそのビジネスの特異さやFPSOの醸す魅力に惹かれ入社するに至りました。若いうちから海外に出て働く先輩方から話を伺い、世界を舞台に働くエンジニアとしての具体的なイメージを持てたことも入社を決めた一因となりました。

私の仕事 設計の根幹を担うプロセスエンジニアとして

現在はシンガポール支社で、プロセスエンジニアとして新規FPSOのEPCIプロジェクトにおける設計業務を行っています。

当社のプロセスグループの特徴としては、トップサイドプロセスと呼ばれる油・ガスの生産処理設備のプロセスだけでなく、洋上での持続的生産を下支えする船体側のマリンプロセスや設備全体を対象とした防消火システムなども統括することが挙げられます。各プロセスエンジニア毎に得意とする分野に違いはありますが、FPSOとして最適な設計に近づけるためには、各自が担当システムに精通するのは言うまでもなく、設計業務に限らない幅広い知識を持ち、システムの立ち上げや長期にわたる運転・保守時の操作性にも想像力を働かせて設計を行うことも重要です。

私はこれまではマリンシステムに関わる設計業務を中心に行ってきましたが、シンガポール赴任後はFPSO全体の防消火設備の設計にも携わっています。FPSOの防消火設備は顧客の設計要件に加えて、自社の安全基準や船舶・石油プラントとしての安全規則を満たす必要があり、さらに運転性、信頼性、安全性、コストやスケジュールといったプロジェクト上の制約なども織り込んで設計を進めなければなりません。まだまだ新たに学ぶことも多く研鑽を積む毎日ですが、FPSO設計の根幹を担うプロセスエンジニアとして、最適な設計とは何か模索しながらより効果的な提案ができるよう心掛けています。

朝焼けに包まれるFPSO

心に残る経験 洋上での“苦い”報酬

入社2年目の夏頃、ブラジルにて操業中のFPSOの洋上修繕工事プロジェクトを補佐するため、数か月間の予定で現地へ出張する機会がありました。当FPSOはタンカー時代から数えると当時で船齢30年を超える改造船で、FPSOとしても10年以上稼働し続けている当社でも屈指の古株船です。改造時の技術的未成熟さも相まって、少なくない困難を凌ぎながら操業を続けている状態でしたが、顧客とのチャーターサービス契約の延長に伴い、保留となっていた修繕工事を完了させる必要性が強まったため、その修繕工事を担当するプロジェクトエンジニアとして私が派遣されたのです。

初めての南米での仕事に期待と不安を抱いて臨みましたが、実際に修繕工事を遂行することは全く容易ではありませんでした。

まず何より洋上での全ての作業は物資や人員、時間に厳しい制約がある中で実施する必要があります。加えて操業中の生産現場ではProfitに直結するオペレーション業務が優先されるため、重大性が高い割に緊急性の低い修繕工事は後回しにされがちです。当時経験の浅かった私はチームからの多大な協力を得ながら、何とか洋上工事の準備を進めていきましたが、やっとの思いで纏めた工事計画もオペレーション上の緊急事案の発生や当日の悪天候などによって変更を余儀なくされることがままありました。その都度再調整を行い対応しますが、日々状況が変わる操業現場での工事は計画通りに進まないことだらけで、当初数か月ほどの予定だった出張を何度も延長することになり、振り返ると結局1年半ブラジルに滞在することになっていました。

組織的に未整備な領域も多く、多岐にわたる業務に忙殺される毎日でしたが、その分無事に工事が完了したときには、その喜びもひとしおでした。特に一つの修繕工事を終えるまでには世界中のチームが関わるため、最後の据付試験を終えて無事工事が完了したときには、時間・場所を超えて多くのエンジニアのバトンを継いで最後のピースをはめたような形容しがたい達成感に包まれました。

今でもその時の感動は心に残っており、ある機器の据付工事の終わりに共に船上で過ごしたサブコンのベテラン監督者が、“また次のプロジェクトで” と差し出してくれた一本の煙草の味が、私の人生唯一の喫煙であることはさておき、忘れることのできない苦くも得難い経験として思い出に残っています。

目標 ハッピーエンドな操業を目指して

当社では近年、操業中の設備のトラブル事例から運転・保守上の技術的欠陥や脆弱な設計を蓄積・分析し、それらをLesson Learntとして新規FPSOの設計に反映させる取り組みをMODEC Group全社を挙げて行っています。Offshoreでのトータルソリューションの提供を目指す当社としては、より良いサービスを継続して顧客に届けるために、この取り組みを通した総合的な技術力の向上が急務です。そしてこの取り組みを実現するためには、FPSOビジネスの全てのフェーズにわたって“やったもん勝ち”精神を排除し、社員ひとりひとりが俯瞰的な視点を持ってバトンを繋いでいくカルチャーを育成していく必要があると考えています。

私自身も良い緊張感を持ちながら、数十年に及ぶFPSO操業の帰結を楽しみにできるよう日々の設計業務に取り組んでいくことが当面の目標であり、これがFPSOの“ゆりかごから墓場まで“をともに歩む当社ならではの醍醐味の一つかなと思います。

シンガポール支社のチームメンバーと

学生の皆さんへ

少人数でグローバルにビジネスを展開してきたMODECは、ベンチャー的気質と大企業的スケールを同時に経験できる反面、まだまだ変革・発展の途中で組織や仕組みが未成熟な部分もあります。またビジネスの特性上、海外勤務も多く、出張先や赴任地が変われば働き方も大きく変わるような企業です。そして多くの社員はこうした動的な環境でも主体的にキャリアを切り拓いていくことが求められます。

このような、変化に富む働き方を好意的に受け止め、清濁併せ飲んで楽しむくらいのしたたかな方がより当社に向いていると感じます。