現場側の言うことを鵜呑みにするのではなく、予算・Costの状況を彼らに的確に説明し解決策を見出すことも重要な役割の1つです。

チャーター・オペレーション

2016年4月入社
新卒採用
京都大学 経済学部
コートジボワール駐在

これまでのキャリア

2016.04 - 2017.04 プロジェクト開発部
  • アジア・オセアニア地域全般のFPSO案件の入札業務
2017.05 - 2019.05 プロジェクト開発部
  • インド国営石油・財閥企業向けFPSO案件の入札業務
  • マレーシア国営石油向けFPSO案件の入札業務
  • ベトナム国営石油向けFSO案件の入札業務
2019.06 - 現在 コートジボワール駐在
FPSO Life Extension Work

主な参加プロジェクト

MODECを選んだ理由 Oil & Gasで活躍する日系企業

私は就職活動をする際、“インフラのインフラ”と呼ばれるエネルギー業界、中でもOil & Gasと呼ばれる原油・ガスの開発・生産事業に興味があり、そういったフィールドで働ける企業を探していました。その中でもなぜMODECを志望したのか、大きく以下の2つの理由があります。

1つ目がMODECの業界内でのプレゼンスです。私はOil & Gasの業界研究を進めていくうちに、Oil & Gasはかなり既得権益の世界であり、非産油国の日本で主体的にそこに携われる企業はほとんどないことを知りました。事実、今現在も仕事をしていて常々感じますが、Oil & Gasのプレーヤーはかなり限られています。戦前から世界各地で巨大な権益を取得していた国々(アメリカ・イギリス等)、自国の豊富な資源を足掛かりにグローバル展開に成功した国々(オーストラリア・ノルウェー等)そして豊富な埋蔵量を誇る現産油国(中東諸国・ブラジル・メキシコ等)などです。

そうした産油国・既得権益保有国発の企業が前提となるOil & Gas業界において、MODECはFPSOを使った洋上での原油・ガスの生産で世界2強の一角をなし、ブラジルや西アフリカといった新興地域では特に大きなプレゼンスを誇っています。こうした日系企業でありながら、より深くOil & Gas業界に食い込める点は非常に魅力的でした。

2つ目はMODECのビジネスモデルです。MODECのビジネスモデルは大きく以下の3つの側面に分けることができます。

  • FPSOの建造工事(Engineering, Procurement and Construction: “EPC”)を通じたモノづくりの側面
  • FPSOという1,000億円越えのビジネスにパートナー企業と共に出資する事業投資の側面
  • 20年に渡ってFPSOの修繕・保守管理を行うオペレーションの側面

建造・投資・保守管理というそれぞれの分野のノウハウを有機的に統合し、最終的に原油・ガスの安定生産につなげていくというスケールの大きさはまさにMODECならではであり、私のやりたいことともピタリと一致しました。

またこれは実際に入社した後に感じたことですがMODECは上記の3つの側面をもっているため一般的なメーカーやエンジニアリング会社と比較して、我々文系卒の社員の職務範囲が広いという特徴があります。20年に渡って1,000億円越えのビジネスをマネージするために、コスト管理・ファイナンス・法務・税務など求められるコマーシャル的素養は多岐にわたります。テクニカル要素を中心としながらもうまくコマーシャル要素を統合した形がMODECのビジネスとも言えるかと思います。

私の仕事 コートジボワール国で年間100億円を扱う仕事とは?

現在コートジボワール国で稼働中のFPSOの損益管理業務(= Cost Control)を行っています。本FPSOはMODECが保有するFPSOでは最も稼働年数が長く、2005年から最大2038年まで稼働予定です。それに伴い数年前より大規模な改修・延命工事を行っており、老朽化した配管・機器の交換や船体・構造物の検査・補強等、年間およそ50個のProjectが同時並行で進んでいます。

約50個のProjectの中身・予算の内訳を的確に把握し、日々発生するCostをそれぞれのProject毎に厳格に管理し、利益の最大化につなげることが私の使命です。具体的な業務内容は以下です。

  • 年間のFPSO全体の予算・個々のProjectの予算の作成及び顧客からの予算承認の取得
  • 年間数万アイテムにも及ぶCostの各Projectへの割振り
  • 個々のProjectの月次・年次損益の経理部門への報告
  • 個々のProjectで発生したコスト及び今後予想されるコストの顧客への月次報告
  • 顧客への費用請求並びに手元資金の確保

私は本FPSOの業務を通じて、2つの魅力を感じています。

1つ目がそのスケールの大きさです。FPSOの船上には一時最大300名の作業員が勤務し、FPSO全体のビジネス規模は年間100億円にものぼります。本FPSOを通じて生産された原油とガスがコートジボワール国をはじめ、世界中に供給されています。FPSOを用いた原油とガスの開発・生産というMODECのビジネスがコートジボワール国のエネルギー政策や地政学にも大きな影響を与えているのもまた事実です。

2つ目が多様な人材です。現在コートジボワールオフィスにいる日本人は私1人で、他はすべて現地のスタッフと世界各国から集まったスタッフです。現地オフィスのトップ(=Country Manager)はイタリア人、私の上司はマレーシア人です。他にもオーストラリア、スコットランド、フィリピン等多様な人材が本Projectに従事しております。 大変なことも非常に多いですが、様々な国籍の人たちとビジネスを作り上げていくので個人としても非常に成長できる環境です。他の日系企業と比較してもこういった環境は非常に珍しく、まさにグローバルな環境と言えます。

コートジボワールの同僚と。

心に残る経験 究極の板挟み

これまでのコートジボワール国での業務の中で一番印象に残っているのは“Shut Down”というProjectにCost Controllerとして従事した際のことです。
FPSOでは通常年に1度、原油とガスの生産を一定期間ストップして、その間に大規模な修繕を行います(=Shut down (“SD”))。原油とガスの生産を止めるということは顧客にとって大きな損害であるため、厳格なSchedule及びCostの管理がMODECに求められました。

本FPSOでSD Projectを行う際に、以下のような難題に直面していました。

  • 顧客とMODECとの間でSD中に行う作業内容が最終合意できない
  • それ故、顧客からの予算承認が一向におりない
  • 一方でSDの開始時期は1日も遅らせられないので、それに合わせてモノの発注や現場での準備作業は進めなくてはならない
  • 顧客からの予算の承認がないまま、モノの発注や作業を進めると、顧客から費用の回収ができないリスクがある

当時のSD Project Manager(スコットランド人)とCountry Manager(イタリア人)と上記の点を何度も話し合い、顧客から費用が回収できないリスクを理解してもらい、解決策を模索しました。具体的にはコートジボワール・スコットランドにいる各担当エンジニアと何度もやりとりをし、最優先で発注しなくてはならないモノ・作業を洗い出しその部分のCostを細かく集計しました。それを顧客に真摯に説明することで、最優先アイテムの予算部分のみ先行承認してもらうという特殊な形で顧客承認を取り付け、モノ・作業の発注を間に合わせることが出来ました。

一連の業務の中で、予算・Costは度外視でとにかくSchedule通りにモノの発注や作業を進めたい現場側からは“Cost Controller”という立場の私が目障りに思えたのか時に声を荒らげられることもありました。しかし”予算・Costを厳格に管理し絶対に損失を出さない”というCost Controllerとしての責務を貫徹し、それをProject Manager, Country Managerそして各担当エンジニアに理解してもらうことで、なんとかこの状況を乗り切ることができたと思います。

Cost Controllerの立場はいわば“1日たりともProjectを滞らせるわけにはいかない”一方で、“Cost Controllerとして予算化されていないCostは承認できない”という板挟みになることが多々あります。時にモノの発注や作業をどんどん前に進めたい現場側と衝突することもさえもあります。その際に現場側の言うことを鵜呑みにするのではなく、予算・Costの状況を彼らに的確に説明し解決策を見出すことも重要な役割の1つです。

Projectの成功の是非は技術的側面だけでなく、“いくらCostが生じ、それが予算内に収まったのか”というCostの側面でも評価されます。そのCostという側面においてProjectを成功に導けるかどうかはCost Controllerにかかっていると言えるでしょう。

就活中のみなさんへ

学生のみなさんへ

“Oil & Gasに深く携わりたい”と志して、MODECに新卒で入社して既に4年半以上経ちます。“MODECのビジネスは面白い”という学生時代に抱いた印象は全く変わりませんし、むしろ知れば知るほど面白いと日々感じています。

就職活動では“グローバル企業”、“若手の裁量”、“社内の風通しの良さ”といった聞こえのいい謳い文句が飛び交っており、入社するとどの企業でも多かれ少なかれ必ず入社前に抱いていたイメージとのギャップに悩まされることもあるでしょう。そういった社内の雰囲気や社風等は部署や事業所によっても変わりますので入社前に完全につかむのは難しいかと思います。

一方でその会社がどういう業界にいて、どういうビジネスモデルを持ち、どんな業務内容があるのかは、就職活動中でも調べれば調べるほど具体的なイメージをつかむことができます。そして、自分が本当にやりたいこと・興味のあることは何かを徹底的に自己分析し、どこの会社であればそれが実現できるのかを検証していく、そんな就職活動ができるといいのではないでしょうか。

MODECで皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしております。