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東洋エンジニアリングと業務提携に向けた協議及び事業性の検証に関する覚書を締結

三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:金森健)と東洋エンジニアリング株式会社(本社:千葉県習志野市、取締役社長:永松 治夫、以下「TOYO」)は、FPSO(Floating Production, Storage and Offloading system:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)のEPCI(Engineering, Procurement, Construction and Installation:設計から機器購入、建造、据付までの一括工事)事業での業務提携に向けた協議、及び事業性の検証に関する覚書を締結いたしました。両社は、2021年末までを目途に合弁会社を設立することも視野に入れて協議・検証を行います。

原油・天然ガス確保に向けてFPSOの潜在需要は底堅く、新規案件の開発も着実に進むものと予想されており、FPSO事業によりエネルギーの安定供給に貢献していく社会的意義は高いとの認識で両社一致しております。一方、低炭素・循環型社会の実現に向けた取り組みは、それぞれの業界におけるリーディングカンパニーの使命であり、両社のシナジーによって次世代FPSOの新規技術開発と新規事業創出に向けた取り組みを進める方針です。

これらの前提を踏まえ、両社は以下を目的として、FPSOのEPCI事業での業務提携について協議し、事業性の検証を行います。

  • (1)設計、及びプロジェクト管理能力の強化
  • (2)人材及び組織の強化・最適化
  • (3)両社のリソース活用を通じた、大型FPSOプロジェクトの遂行機会の増加・同時遂行能力の強化
  • (4)コスト競争力強化による受注機会の増加
  • (5)コスト見積りの精度向上によるEPCI事業の収益性向上
  • (6)次世代FPSOに向けた新規技術開発
  • (7)低炭素・循環型社会の実現に寄与する成長分野に向けた新規技術・商品開発の追求

当社は、FPSOをはじめとする海洋石油・ガス開発プロジェクトに用いられる浮体式海洋石油ガス・生産設備のEPCI、リース、及びオペレーション&メンテナンス(運転・保守点検)サービスを一貫して提供することができる日本で唯一の企業であり、世界屈指の企業として石油・ガス業界で広く知られています。近年は、海洋開発プロジェクトの大規模化、大水深海域への移行に伴い、FPSOの大型化・複雑化並びに操業期間の長期化が進んでいます。このような難度の高いプロジェクトについては、確かな実績を有する当社を含む限られた上位コントラクターに顧客である石油会社からの大きな信頼が寄せられていることから、当社は、EPCI遂行能力を強化することで市場の需要を取り込むと共に、今後更に重要となるFPSO自体の環境対応技術についても、リーディングカンパニーとしてFPSO市場を牽引する必要があると認識しております。

TOYOは、石油・ガス開発、石油精製、石油化学、化学肥料に加え、発電・交通システムをはじめとする社会インフラ領域にまで幅広い建設実績を有する総合エンジニアリング企業です。世界各国に広がる6つのEPC拠点ネットワークを駆使して、「環境調和型社会」と「豊かな暮らし」の両立を目指したエンジニアリングサービスを提供しています。

両社は、これまでも過去15年以上にわたり、FPSOトップサイド(船体に搭載する原油・ガス生産設備)について協業してまいりました。この度の協議では、FPSOのEPCI全体を対象範囲として、より統合的な提携による、さらなる相乗効果を期待するものです。