オーストラリアSantos社向けFPSO生産を開始
2005年03月30日
三井海洋開発株式会社(社長: 山田健司)がオーストラリアMutineer-Exeter(ムーティニア・エクセター)鉱区向けに建造したFPSO(Floating Production Storage & Offloading System:浮体式海洋石油生産・貯蔵・積出設備)は、3月29日に原油生産を開始しました。
当社は2003年10月にオーストラリアの大手石油会社であるSantos Ltd.(Santos社)より本FPSOの建造工事及びチャーター契約を受注しました。二重船殻構造の既存のタンカーをFPSOに改造する工事はシンガポールのジュロン造船所で行われ、本FPSOは当社グループがリース・チャーターする11基目のプロジェクトであることから “MODEC VENTURE 11”(モデック・ベンチャー・イレブン)と命名されました。造船所での工事を無事終了した後、本年2月にシンガポールを出航し、その後現地で据付工事及び試運転を行っていたものです。
Mutineer-Exeter鉱区は西オーストラリア州ダンピア港の北約150km沖合に位置し、本FPSOは水深156mの地点に係留されています。日量10万バレルの原油生産と93万バレルの貯油能力を持つ本FPSOは、係留装置からFPSOを切り離すことのできるDisconnectable Turret(ディスコネクタブル・タレット)と呼ばれる係留システムを搭載しています。サイクロン(日本での台風)来襲時にはFPSOは係留装置より切り離されて荒天を回避し、サイクロン通過後には現地に戻って係留装置と再接続できるようになっています。
本FPSOは当社の持分法適用関連会社であるMODEC VENTURE 11 B.V.(MV11BV社)が保有し、当社グループはSantos社に対して5〜7年(延長オプションを含め最長15年間)のチャーターサービス(リース及び運転・保守点検等のオペレーション)の提供を行います。MV11BV社は本FPSOの保有を目的として、当社(40%)、三井物産株式会社(20%)、三菱商事株式会社(20%)、双日株式会社の子会社(20%)により設立された事業会社です。