タイPEARL社向けFPSO生産を開始
2005年06月10日
三井海洋開発株式会社(社長: 山田健司)がタイJasmine(ジャスミン)鉱区向けに改造・整備を行っていたFPSO (Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油生産・貯蔵・積出設備)は、6月7日に原油生産を開始しました。
シンガポールの石油開発会社PEARL Energy Pte Ltd.(PEARL社)が鉱区権を保有するJasmine鉱区はバンコクの南300km沖合に位置します。原油は生産プラットフォームから約1.5kmのパイプラインを介してFPSOに送られ、ここでガス・水等を除去した後にFPSOのタンクに貯蔵され、定期的にシャトルタンカーに積み出されます。FPSO “Jasmine Venture MV7”(FPSO “Buffalo Venture”から名称変更)は日量2万バレルの原油生産と80万バレルの貯油能力を持ち、External Turret(エクスターナル・タレット)と呼ばれる係留装置で水深60mの地点に係留されています。
本プロジェクトは、当社グループが所有しチャーターサービス(リース及び運転・保守点検等のオペレーション)を提供していた既存FPSOを次の鉱区用に再チャーターするもので、当社にとって初めての再チャーター案件です。旧“Buffalo Venture”は、カナダの石油開発会社Nexen Inc.が鉱区権を持つオーストラリア北部チモール海のBuffalo鉱区にて1999年12月より原油生産を行っていましたが、2004年12月に同鉱区でのチャーターを終了し、その後シンガポールの造船所にてJasmine鉱区用の改造・整備が行われていました。
FPSO “Jasmine Venture MV7”は当社の関連会社Buffalo FPSO Pte Ltd.(BFPTE社・・・出資比率:当社50%、三井物産株式会社50%)が保有し、同社はPEARL社に対し2年半の確定期間を含め最長7年間のチャーターサービスを提供します。