プロジェクト

西アフリカ・赤道ギニア向けTLP 2基を引渡し

2006年05月23日

三井海洋開発株式会社(社長: 山田健司)の米国子会社MODEC International L.L.C.(MILLC社)は、米国石油開発会社Amerada Hess(アメラダ・ヘス)社の現地子会社Amerada Hess Equatorial Guinea, Inc.(AHEGI社)から2004年に受注したTLP(Tension Leg Platform:緊張係留式プラットフォーム)2基の建造工事を完了し、引渡しを行いました。

2基のTLPの建造工事は韓国の三星重工業で行われ、係留設備は本年1月に、プラットフォーム部分は2月にそれぞれ完成・引渡しされました。TLPは引渡し後に造船所から現地まで曳航され、赤道ギニア共和国沖のOveng(オヴェン)鉱区及びOkume/Ebano(オクメ・エバノ)鉱区に4月に据付られました。AHEGI社が鉱区権を保有する同鉱区は、赤道ギニア共和国の都市バタの南西約55km沖合、首都マラボの南約250km沖合に位置します。

Oveng TLPは水深約280m(900フィート)、Okume/Ebano TLPは水深約500m(1,650フィート)の地点に係留されています。2基のTLPはそれぞれ日量2万5千バレルの石油生産能力、日量30百万立方フィートのガス生産能力を持ち、最大18本のライザー(出油管ないしは水攻用管)をサポートするプラットフォームとして機能するほか、デッキ上には掘削装置等の諸設備が搭載されています。

今回のプロジェクトでは、SSIP(Self Stable Integrated Platform)と呼ばれる新しいデザインが採用されており、通常は沖合の現場で組立工事が行われる浮体部分とデッキ部分を、造船所において一体組立できる構造となっています。これにより現地据付工事にかかるコストの軽減と工期の短縮が実現し、契約後16ヶ月で2基のTLPを同時に建造し納入するという前例のないプロジェクトが可能となりました。

Oveng鉱区及びOkume/Ebano鉱区からの生産開始は2006年第4四半期の予定です。

当社グループはこれまでにメキシコ湾ルイジアナ沖のPrince(プリンス)鉱区及びMarco Polo(マルコ・ポーロ)鉱区向けにTLP計2基を納入しており、今回の引渡しにより当社グループのTLP建造実績は合計4基となりました。

Oveng TLP
Okume/Ebano TLP

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