プロジェクト

ブラジル沖合プレソルト層Lapa油田向けFPSO、チャーターサービスを開始

三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長: 宮﨑俊郎)が、ブラジルの国営石油会社であるPetróleo Brasileiro S.A.(以下「ペトロブラス社」)の45%子会社Guará B.V.社より受注し、建造を行っていたFPSO(Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)は、12月19日にブラジル沖で原油生産ならびにチャーターサービス(リース及び運転・保守点検等のオペレーション)を開始しました。

“FPSO Cidade de Caraguatatuba MV27”と命名された本FPSOは、当社(20.1%)、三井物産株式会社(32.4%)、株式会社商船三井(20.6%)、丸紅株式会社(17.6%)及び三井造船株式会社(9.3%)がそれぞれ出資するCarioca MV27 B.V.が保有し、Guará B.V.社に対する20年のチャーターサービスに供されます。チャーターサービスの開始により、本年度以降の当社の収益基盤は一層拡大することが期待されます。

本FPSOは、ペトロブラス社がオペレーターを務めるLapa(ラパ)油田(旧Carioca油田)の開発に用いられます。ブラジル・リオデジャネイロの南方沖合約300kmに位置するLapa油田は、海底下約5,000mのプレソルト層(岩塩層直下の層)にある海底油田の一部です。

日量10万バレルの原油生産能力、日量177百万立方フィートのガス生産能力及び160万バレルの原油貯蔵能力を持つ本FPSOは、当社の米国子会社であるSOFEC社製のSpread Mooring(スプレッド・ムアリング)と呼ばれる係留設備で、水深2,126mの海上に係留されています。当社は、本FPSOの設計から機器購入、建造、据付までの一括工事を請け負いました。また、本FPSOは、三井造船株式会社の千葉事業所で新造された船体部の上にシンガポール並びにブラジルにてトップサイド(石油・ガスの生産設備)並びに係留設備の据付けを行った新造FPSOです。

本FPSOは、当社にとって11基目のブラジル向けプロジェクトとなります。また、当社グループで保有し、ブラジル沖合で稼働中であるペトロブラス社Lula(旧Tupi)油田向け“FPSO Cidade de Angra dos Reis MV22”、Sapinhoá(旧Guará)油田向け“FPSO Cidade de São Paulo MV23”、Iracema Sul(旧Cernambi Sul)油田向け“FPSO Cidade de Mangaratiba MV24”及びIracema Norte油田向け“FPSO Cidade de Itaguaí MV26”に続き、当社はプレソルト層油田開発用として5基目のFPSOのチャーターサービスを開始したことになります。

FPSO Cidade de Caraguatatuba MV27

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