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ペトロブラス社ブラジル沖合Marlim鉱区向け「FPSO Anita Garibaldi MV33」がチャーターサービスを開始

三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:金森健、以下「当社」)が、ブラジル連邦共和国の国営石油会社Petróleo Brasileiro S.A.(以下「ペトロブラス社」、本社リオデジャネイロ市)より受注し、建造を行っていた浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO :Floating Production, Storage & Offloading system)である「FPSO Anita Garibaldi MV33 (以下「本FPSO)」は、現地時間8月16日付でブラジル沖合での原油・ガス生産を開始し、チャーターサービス(リース及び運転・保守点検等のオペレーション)の提供を始めました。

本FPSOは、ペトロブラス社がオペレーターを務める、Campos(カンポス)海盆地内Marlim鉱区の再活性化プロジェクトに用いられます。日量8万バレルの原油生産能力、日量7百万立方メートルのガス生産能力、100万バレルの原油貯蔵能力を持ち、当社米国子会社のSOFEC社が設計・納入するSpread Mooring(スプレッド・ムアリング:多点係留)と呼ばれる係留設備で、リオデジャネイロ沖合約150km、水深約670mの海上に係留されています。また、本FPSOのトップサイドは総重量4万トンを超え、当社がこれまでに手掛けたFPSOの中でも最大規模となります。更に、油水分離プロセスにおいて最大日量27万バレルにも及ぶ大量の随伴水を処理するため、当社では初めてとなるカーゴタンク(貨物油タンク)を活用した分離タンクのコンセプト(仕様)を採用しています。

当社は本FPSOの設計から機器購入、建造までを請け負いました。今後は当社(32.5%)、三井物産株式会社(32.5%)、株式会社商船三井(20.0%)、及び丸紅株式会社(15.0%)がそれぞれ出資するMarlim1 MV33 B.V.が本FPSOを保有し、ペトロブラス社に対し25年もの長期にわたるチャーターサービスを提供します。新型コロナウィルスの世界的流行の影響下で建造工事が進められた本FPSOのチャーターサービス開始は、本年度以降の当社の収益基盤強化に貢献することが期待されます。

尚、本FPSOは、当社がペトロブラス社の開発プロジェクト向けに提供する14基目の浮体式生産設備であり、当社のブラジルの開発プロジェクト向けとしては16基目となります。

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FPSO Anita Garibaldi MV33

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