三井海洋開発株式会社（以下「当社」）は、この度、当社のブラジルのグループ会社であるShape Digital社^※1及びMODEC Brazil社^※2が、欧州石油大手のShell plc.の子会社である Shell Brasil Petróleo Ltda 社 （以下「Shell Brazil社」）及びブラジルのカンピーナス州立大学^※3と、人工知能を活用したオフショア設備の操業におけるプロセス安全性の新たな管理手法の共同開発を開始することを、お知らせいたします。

　本開発はブラジルの国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁（ANP）からの資金提供を受け、36ヵ月にわたり、Shell Brazil社及びカンピーナス州立大学と共に、オフショア設備における①セーフティバリア（リスクの予防・制御・緩和を担うシステムや設備）の劣化、②ガス漏洩シナリオ、の2点をテーマに、AI及びデータを用いた新たなリスク評価手法を開発するものです。

　具体的には、既にブラジル、メキシコ、アフリカのオフショア設備で稼働中のShape Digital社が保有するプロセス安全性管理ツール「Shape Reef」をベースに、オフショア設備のプロセス処理を再現する流体力学モデルと実際のフィールドデータを組み合わせて、新たな人工知能モデルを探索・適用し、本ツールの技術的成熟度を向上させます。これにより、更なるリアルタイムでのリスクの可視化、迅速な意思決定支援が可能となり、より安全な設備操業に繋げます。MODEC Brazil社は、ブラジル国内のFPSOの操業ノウハウを提供することで、本開発に関与します。

　当社は、人工知能を活用した本取組みを通じて、FPSOを始めとしたオフショア設備の更なる安全、安定操業に貢献してまいります。