Carbon Clean社とカーボンキャプチャー技術のFPSO搭載に向けた開発に関する覚書を締結
2025年06月05日
三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:宮田 裕彦、以下「当社」)は、Carbon Clean Solution Ltd. (本社: 英国、代表:Aniruddha Sharma、以下「Carbon Clean社」)と、カーボンキャプチャー(二酸化炭素(CO2)回収)技術「CycloneCC」の FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)への早期搭載に向けた開発の継続に関する覚書を5月28日に締結しました。
CycloneCCは、RPB(Rotating Packed Bed)技術を用いたCarbon Clean社独自の革新的なカーボンキャプチャー設備です。従来のCO2回収設備と比較して、小型化による設置面積の削減及び低重心化と高さの削減が可能で、揺れによる回収性能の変化が少なく浮体式設備でも安定した性能を発揮できるという特長を有しています。このように、CycloneCCは搭載スペースが限られたFPSO上での運用に最適なソリューションであり、当社は同技術を活用した脱炭素ソリューションの開発を進めています。
一方で、CycloneCCの1日当たりの CO2回収能力を向上させ、FPSOのCO2排出量に適応すべくさらなる改善が必要です。本覚書の締結により、当社はCarbon Clean社による CycloneCCの次世代、次々世代の開発に協力してまいります。順調に開発が進めば、ポストコンバッションキャプチャー(Post-Combustion Capture:燃料燃焼後の炭素回収)が、将来の FPSO プロジェクトにおける標準的なサービスとなることが期待できます。
2025年2月の FEED スタディから続くカーボンキャプチャー技術への取り組みは、当社の「ビジョン 2034」に沿ったもので、FPSO の脱炭素化(FPSOからのCO2排出量の削減)と、新たなフローティング・ソリューションの創出の両方に貢献することを目指しています。