Eld Energy、DNVから洋上SOFC発電ユニットの基本設計承認(AiP)を取得
2026年09月17日
三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:宮田 裕彦、以下「当社」)は、Eld Energy AS(以下「Eld Energy社」)と共同で開発を進める、浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(以下「FPSO」)向けSOFC(Solid Oxide Fuel Cell:固体酸化物形燃料電池)発電ユニット「Eld Power Module 120kW」について、Eld Energy社がDNV(ノルウェーの船級協会)から基本設計承認(Approval in Principle、以下「AiP」)を取得したことをお知らせします。
今回のAiPは、DNVの技術認証(Technology Qualification、以下「TQ」)プロセスに基づき、本新技術を洋上において安全かつ信頼性をもって導入できることを体系的かつリスクベースで評価・実証するものです。今後の認証取得およびプロジェクトの本格的な実施に向けて、対応が必要となる条件や項目も明確にしています。
Eld Energy社が開発した「Eld Power Module 120kW」は、FPSO上で生産される随伴ガスや低排出型燃料を利用できるよう設計された、高効率120kW級SOFC発電ユニットであり、実装に向けた型式承認の取得を目指すとともに、二酸化炭素回収システムとの統合を見据えた設計となっています。現在、当社とEld Energy社は、CO₂排出削減および燃料回収を通じた更なる効率向上を実現すべく、「Eld Power Module 120kW」と二酸化炭素回収システムの統合に取り組んでいます。

当社常務執行役員、CTOの松宮晃一は次のように述べています。
「MODECは、海洋の浮体設備を用いて、地球環境の保護とエネルギーの安定供給という一見相反する課題を、革新的なIdeaによって両立させることを目指しています。その一環として、SOFCの高い燃料効率とカーボンキャプチャーとの親和性の高さに着目し、Eld Energy社と共同で、革新的なコンパクト低炭素電源システムの技術開発に取り組んでいます。これにより、洋上生産設備における電力供給ソリューションの選択肢を拡げていくことを目指しています。」

左から
Tjalve Svendsen, CTO of Eld Energy
Hans Fredrik Lindøen-Kjellnes, CEO of Eld Energy
Erik Carlberg, Director of Business Development Offshore Classification, DNV
鈴木 惇也, SOFC R&D プロジェクトマネージャー, MODEC
Jeff Knox, Senior Technical Director, MODEC
プロジェクトの概要
- SOFCベースの発電システムは、FPSOで生産される随伴ガス、および二酸化炭素回収システムと統合された設備からリサイクルされる水素リッチガスを燃料として運転できるよう設計されています。システム全体の発電効率は最大で約70%を見込んでいます。
- DNVによるAiPは、SOFC発電コンセプトがFPSOへの搭載に向けて技術的に実現可能であることを、プロジェクト関係者、顧客およびサプライチェーンパートナーに対して独立した第三者の立場から示すものです。
- プロジェクトの進展に伴い、当社とEld Energy社は、DNVとともに残る技術認証の段階に向けた取り組みを進めます。システムのスケールアップおよび洋上運用に向けた統合を進めるなかで、残された不確実性にも対応していきます。
- 当社の 「ビジョン 2034」 における脱炭素戦略に沿って、洋上エネルギー生産向けの革新的な脱炭素ソリューションを提供し、FPSOの稼働率を損なうことなく、温室効果ガス排出量の大幅な削減を目指しています。
