FPSO Bacalhau
- FPSO
- 新造
- 2,100 m
- Spread Mooring
- EPCI
- O&M


本FPSOは、エクイノール社グループがオペレーターを務めるBacalhau(バカリャウ、旧Carcará(カラカラ))フィールドの開発プロジェクトに用いられます。ブラジル沖合のSantos(サントス)海盆内、サンパウロ州沖合約185kmに位置するBacalhauフィールドは、海底下約5,000mのプレソルト層(岩塩層直下の層)にある海底油田の一部です。
当社は、本FPSOの設計から機器購入、建造、据付までの一括工事を請け負い、2024年に予定される原油及びガスの生産開始に向け、同社に本FPSOを引き渡すと共に、その後1 年のオペレーションサービス(運転・保守点検等のオペレーション)を同社に対して提供する予定です。なお、当社によるサービス提供終了後は、鉱区開発権の存続期間が満了する2053年まで同社が、本FPSOのオペレーション&メンテナンスを行う予定です。
Bacalhauフィールド向けFPSOについては、2018年12月から当社を含む2社がPre-FEED(Pre-Front End Engineering Design:概念設計)業務を遂行しましたが、当社の設計の技術的優位性及び経済性が評価され、その後の2020年1月に当社と同社の間で実基に係る売買契約が締結され、2021年6月には、同社がFID(Final Investment Decision:最終投資決定)を行ったことに伴いEPCI(設計から機器購入、建造、据付までの一括工事)契約が正式に発効されました。
日量22万バレルの原油生産能力、日量530百万立方フィートのガス生産能力、日量20万バレルの水圧入能力、200万バレルの原油貯蔵能力を持つ本FPSOは、当社米国子会社のSOFEC社が設計・納入するSpread Mooring(多点係留)と呼ばれる係留設備で、水深約2,100mの海上に係留されます。
近年、海洋石油・ガス開発プロジェクトの大規模化、大水深海域への移行に伴い、FPSOの大型化、及び複雑化が進んでいます。特にブラジル沖合のプロジェクト向けには、大型で複雑なFPSOが数多く投入されていますが、本FPSOは、その中でも最大級の原油及びガスの生産能力を持つ設備となります。
また、本FPSOは、次世代FPSO用新造船体「M350TM」を初めて適用するプロジェクトとなります。広い甲板面積を主な特長とする船体の採用により、本FPSOに要求される非常に高い原油及びガスの生産能力により複雑で大型になったトップサイド(搭載する生産設備)への対応が可能になりました。
さらに、本FPSOが搭載する発電設備には、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたコンバインドサイクル発電方式を採用します。高温排ガスを熱回収し、総合熱効率を向上させる発電方式を採用することで、当社はFPSOのオペレーション時における二酸化炭素排出量削減にも寄与していきます。
当社がエクイノール社から受注した初のFPSOである本FPSOは、ブラジルにおける海洋石油・ガス開発プロジェクト向けとして当社が手掛ける17基目の浮体式生産設備となり、また同国プレソルト層深海鉱区開発用としては当社9基目のFPSOとなります。
- 名称
- FPSO Bacalhau
- フィールド
- Bacalhauフィールド
- 所在国
- ブラジル
- 船体
- 新造
- 水深
- 2,100 m
- 係留設備
- SOFEC Spread Mooring
- 貯油能力
- 2,000,000 bbls
- 原油生産量
- 220,000 bopd
- ガス生産量
- 530 mmscfd
- 水圧入能力
- 200,000 bwpd
- クライアント
- Equinor Brasil Energia Ltda
- 契約形態
- 建造工事 + オペレーション
- サービス内容
- 設計、資材調達、建造、据付、オペレーション&メンテナンス
- 生産開始
- 2025年
- オペレーション期間
- 1年
- 現状
- 建造中